本記事では、派遣社員の定義や契約社員との違いについて解説します。働き方には様々な種類があり、正社員だけが正解とは限りません。派遣社員や契約社員にもメリットはあるので、仕事を探している方はそれぞれの特徴を理解しておきましょう。ぜひ、本記事を参考にしてください。

派遣社員とは？

派遣社員とは企業に所属せずに、派遣会社と雇用契約を結んで働く社員のことです。あくまでも所属は派遣会社であり、派遣会社が決めた勤務先へ派遣されます。派遣社員には一般的な登録型派遣のほかにも、「紹介予定派遣」と「常用型派遣」が存在します。以下では「紹介予定派遣」と「常用型派遣」を詳しく紹介していきます。

紹介予定派遣

紹介予定派遣とは、派遣先に正社員もしくは契約社員としての雇用を前提として、一定期間派遣社員として働く形態です。最初は派遣社員としてスタートしますが、後に正社員や契約社員に契約形態が切り替わることが多いです。

一般的には、3ヶ月から6ヶ月を目処に雇用契約を結ぶかどうかを判断されます。万が一、正社員や契約社員にはなれなかったとしても、派遣社員として働き続けることが可能です。

常用型派遣

常用型派遣とは、派遣会社の社員として雇用している社員を企業に派遣する方式です。紹介予定派遣のように途中で契約形態が切り替わることはありません。常に契約が維持されるため、基本的には派遣先の変更が起こらないのが特徴です。

契約社員とは？

契約社員とは就業先に直接雇用されて働く労働形態です。正社員と似ていますが、契約期間が設けられているのが特徴です。その期間を過ぎれば基本的に契約終了となりますが、業務内容によっては継続するケースもあります。

派遣社員・契約社員の違い

派遣社員と契約社員は主に以下の5つの違いがあります。

• 契約形態
• 雇用期間
• 福利厚生
• 仕事内容
• 給料

それぞれ解説していきます。

契約形態

派遣社員は派遣会社に所属して、勤務先の会社に派遣されるという形で業務を行います。一方で契約社員の雇用を行うのは、就業先の会社です。雇用主が異なる点が、派遣社員と契約社員の違いの中でも大きいでしょう。

雇用期間

派遣社員は原則として3年以上同じ部署で勤務することができません。同じ企業でも部署を変えるか、正社員として雇用されると3年以上働ける場合もあります。派遣社員で働く場合には、この期間制限ルールを頭に入れておく必要があります。

一方で、契約社員は定められた期間だけ勤務先で働くことができます。基本的には数か月～1年などの期間で契約更新をします。派遣社員との大きな違いは、従業員と企業どちらも同意があれば、3年以上業務を変えずに働き続けられる点です。

福利厚生

福利厚生面でも違いがあります。派遣社員は派遣会社の福利厚生が適用されますが、契約社員は就業先の福利厚生が適用されます。そのため、契約社員は勤務先によって福利厚生の充実度合いが異なるといえるでしょう。

仕事内容

派遣社員は基本的に契約で定められている業務を担当します。しかし、契約社員は正社員と同程度の仕事を任されるケースが多いです。基本的に契約社員の方が、対応しなければならない業務の幅は広いといえるでしょう。

給料

派遣社員は時給制のケースが多く、契約社員は時給制と月給制どちらのケースもあります。時給制であると働いた分が給料に反映されるため、残業が多い場合にはメリットとなるでしょう。しかし、休んだ場合やそもそも勤務日数が少ない月では給与が減り、収入が不安定である点はデメリットと言えます。

また、派遣社員は比較的責任が軽い仕事が多いため、給料は高くない傾向にあります。一方で、契約社員は正社員と同程度の責任が求められるため、給料も派遣社員と比べると高くなりやすいです。

派遣社員として働くメリット

派遣社員として働くメリットは以下の通りです。

• 派遣会社が働き先を紹介してくれる
• 派遣会社が待遇の交渉を行ってくれる
• 多種多様な業界で働ける
• 人脈や業界の経験を得やすい
• フレキシブルに働ける

それぞれ詳しく解説します。

派遣会社が働き先を紹介してくれる

派遣社員は自分で働き先を探す必要がない点がメリットです。派遣会社が自分のスキルや希望条件に合った働き先を紹介してくれるため、働き先に困る心配はありません。特に、未経験の業界や職種に挑戦したい場合は、派遣会社のサポートが役立つでしょう。

派遣会社が待遇の交渉を行ってくれる

派遣社員は派遣会社に雇用されるため、給与や労働条件の交渉を派遣会社が代行してくれます。自分で企業と交渉するのが苦手な人や、適正な条件で働きたい人にとって、専門のスタッフが交渉を行ってくれることは大きなメリットです。

多種多様な業界で働ける

派遣社員として働くことで、さまざまな業界や職種に挑戦することができます。短期間で多くの経験を積むことができ、自分に合った仕事や興味のある分野を見つけやすくなります。また、転職を繰り返すことなく、異なる業界の仕事を体験できるのも魅力です。

人脈や業界の経験を得やすい

派遣社員として多くの職場を経験することで、さまざまな人と出会う機会が増えます。これにより、人脈を広げることができ、将来のキャリアに役立つコネクションを築くことができます。また、異なる業界や職場の経験が豊富になるため、様々なスキルを身につけることも可能です。

フレキシブルに働ける

派遣社員のメリットには、柔軟に働きやすい点も挙げられます。自分のライフスタイルや都合に合わせて仕事を選ぶことができるため、ワークライフバランスを重視する人にはおすすめといえるでしょう。

派遣社員として働くデメリット

派遣社員として働くのにはデメリットもあります。

• 安定した雇用がない
• キャリアアップに制限がある
• 福利厚生が乏しい

それぞれ詳しく解説します。

安定した雇用がない

派遣社員は契約期間が定められているため、契約が終了すると次の派遣先に移動しなければいけません。万が一、次の雇用先が見つからなければ失業する可能性もあります。雇用が安定していないのはデメリットといえるでしょう。

キャリアアップに制限がある

派遣社員は正社員に比べてキャリアアップの機会は多くありません。正社員と同様に、勤続年数が長ければ昇給することはないからです。派遣先企業での教育や研修プログラムに参加できない場合もあり、スキルの向上が遅れる場合もあります。

福利厚生が乏しい

派遣社員は、正社員に比べて福利厚生が乏しいことが一般的です。例えば、健康保険や厚生年金、退職金制度、ボーナスなどの待遇が正社員ほど充実していないことが多いです。

また、有給休暇や病気休暇の取得に制約が設けられている場合もあります。生活や将来の計画を立てる際に不安を感じる要因となるでしょう。

契約社員として働くメリット

契約社員として働くメリットは、以下の通りです。

• 幅広い業務を担当できる
• 正社員として雇用される可能性がある

それぞれ詳しく解説します。

幅広い業務を担当できる

契約社員は、さまざまなプロジェクトや業務に携わることができるため、多くの経験を積むことができます。スキルを取得できれば、キャリアアップにも繋がるでしょう。異なる分野の仕事を経験することで、適性のある仕事を見つけやすくなるのもポイントです。

正社員として雇用される可能性がある

先ほども述べたように、契約社員は正社員として雇用される可能性があります。企業側も、契約社員としての働きぶりを見てから正社員として採用すれば、ミスマッチを防ぐことができるため、正社員として雇用されるケースは多いです。

雇用が安定する可能性が高いのも、契約社員のメリットといえるでしょう。

契約社員として働くデメリット

契約社員として働くデメリットは、以下の通りです。

• 職探しのサポートがない
• 雇用期間が限られている

それぞれ詳しく解説します。

職探しのサポートがない

契約社員は、自分で仕事を探す必要があります。派遣社員のように派遣会社が働き先を紹介してくれるわけではないため、次の仕事を見つけるためには自分で求人情報をチェックして、応募する必要があります。

時間と労力がかかり、特に契約期間が終了する前に次の仕事を見つけることができなければ、収入が途絶えるかもしれません。

雇用期間が限られている

契約社員の雇用期間は限られており、契約終了後に更新されない場合もあります。そのため、正社員として雇用されなければ、別の仕事先を探さなければいけません。雇用が安定しづらいのも契約社員のデメリットといえるでしょう。

派遣社員と契約社員はどっちがおすすめ？

派遣社員と契約社員はどちらがおすすめか気になっている方もいるでしょう。ここでは、契約社員と派遣社員のどちらを選ぶべきか解説します。

自分に適した業界を探しているなら派遣社員

派遣社員として働けば、さまざまな業界や職種を経験することができます。自分に適した業界や職種を見つけるために、多くの仕事を試してみることができるため、適性のある仕事を探している方には派遣社員が適しています。

スキルアップを目的にするなら契約社員

契約社員は企業の内部で正社員と同様の業務を行うことが多く、専門的なスキルや知識を深めることができます。長期的なキャリア形成を目指している人や、特定の業界で専門的なスキルを身につけたい人には契約社員がおすすめです。

派遣社員が向いている人の特徴

派遣社員が向いている人の特徴は以下の通りです。

• プライベートを重視したい
• 特定の業務のみを担当したい

それぞれ詳しく解説します。

プライベートを重視したい

派遣社員として働くことで、ワークライフバランスを保ちやすくなります。派遣社員は契約期間や勤務時間が明確に決まっているため、仕事とプライベートの時間をしっかりと分けることができます。家庭の事情や個人的な理由で柔軟な働き方を希望する人にとって、派遣社員は適しているといえるでしょう。

特定の業務のみを担当したい

派遣社員は、契約内容に基づいて特定の業務のみを担当することが多いため、自分の得意分野や興味のある仕事に集中することができます。苦手な業務を行う必要がないため、ストレスを感じることは少ないでしょう。特定のスキルを活かしたい、または専門的な分野で働きたい人には派遣社員がおすすめです。

契約社員が向いている人の特徴

契約社員が向いている人の特徴は以下の通りです。

• 給与を重視したい
• キャリアアップを狙っている

それぞれ詳しく解説します。

給与を重視したい

契約社員は、派遣社員に比べて高い給与が設定されていることが多いです。専門的なスキルや経験があれば、より高額な収入を目指せるでしょう。安定した高収入を求める人や、短期間で効率的に稼ぎたい人にとって、契約社員はおすすめです。

キャリアアップを狙っている

契約社員として働くことで、特定の分野や業界で実績を積むことができます。専門知識やスキルを深めることができ、将来的に正社員への契約が切り替わる可能性もあります。長期的なキャリア形成を目指している人や、特定の業界でのポジションを確立したい人にとっては、契約社員がおすすめです。

派遣社員・契約社員の求人を探しているなら「アスタワーク」がおすすめ！

出典：アスタワーク

愛知県で派遣社員や契約社員の仕事を探しているのなら「アスタワーク」がおすすめです。「アスタワーク」には、高時給の案件が豊富にあり、今までよりも年収の向上を目指せます。

様々な職種を取り扱っているため、自身に適した仕事を見つけやすいのもポイント。すぐに入寮できる寮もあるため、住む場所に悩んでいる方にもおすすめです。生活スタイルに合わせて日払いや週払いにも対応しているため、ぜひ愛知県で派遣社員や契約社員の仕事を探している方は「アスタワーク」をご活用ください。

アスタワーク公式HPはこちら

派遣社員と契約社員にはそれぞれにメリットがある

派遣社員と契約社員のどちらを選ぶかは、それぞれのメリットを理解し、自分の重視するポイントに合わせることが大切です。派遣社員は柔軟な働き方ができ、多様な経験を積むチャンスがあります。一方で、契約社員は一定期間の安定した雇用を確保でき、キャリアアップを狙える機会があります。このように、派遣社員と契約社員のメリットを比較検討し、自分に合った働き方を選びましょう。

木村：KIMURA/ アスタリスク、人材戦略グループ長　広告・人事担当

PROFILE：木村瞳。1985年生まれ。岡山県出身。大学卒業後ユニクロに入社し、採用や育成を担当。現職のアスタリスクへ2014年入社。面接や育成は通算15年以上携わっています。アスタリスクに入社してからは数多くの企業様へ訪問し人材コンサルの支援をさせて頂いています。その経験を活かし、現在は管理職として、幅広い職種の方の転職をサポートしています。

MESSAGE：取引先にも求職者の方にも忖度しないこと。良い情報も悪い情報も、お話しし、その方にとって間違いのない選択。リスクの低い選択をご提案できるように心がけています。